奈良少年刑務所のプログラムで寮 美千子さんが「物語の教室」に取り組まれ
受刑者たちの詩や
たくさんの想いを紡いだ一冊
空が青いから白をえらんだのです ー奈良少年刑務所詩集ー 寮 美千子 ・編
この本は2011年に文庫で発売されており、今もたくさんの人の心を揺さぶっている一冊であると思います。
先日、母が私に贈ってくれました。
届いたダンボールから出てきた一冊。
美しい装丁。
タイトルを見てすぐ思い浮かんだのは、昨年実際に見た奈良少年刑務所の建物でした。

「美しい刑務所」と評される “明治の五大監獄” の1つ 奈良少年刑務所 。
国の重要文化財にも指定されています。
この刑務所がこれから「ホテル」に生まれ変わるということで
話題を呼ぶなか、予約制のチケットで中を見学できる催しがあり、
私は友人に誘われ去年の11月に見に行きました。
建築に興味があったのであまり何もわからないまま友人についていきましたが、
その催しはチケット制でも入場に長蛇の列ができる程大人気。
刑務所の中でも様々なイベント、外の敷地には屋台がたくさん出ていて、
建物内では資料の展示はもちろん、物産展や実際の部屋をそれぞれ借りれたりと(カラオケルームみたいに!)、
私からしたら元刑務所で行われるには賑わいすぎていてすごく不思議な光景でした。
その場の大勢の人たちが賑わう中、私はどの景色も恐かったんです。
ここで生活していた人たちが怖かったのか、その当時の思いが残っているようで怖かったのか
とにかく、ここですごく楽しむ人たちのことが理解できない程
私にはそこら中が不気味に感じたのを覚えています。

話は戻って今回の本。

泣きました。
初めのはじめから涙が溢れてきました。
心を強く揺さぶられているのに
何にそんな心が動いているのか
分からなくて。
どう言葉で表したら良いのかわからなくて。

悲しい現実と
愛と
希望と
願い
そして私たちは「知る」ということ。
どの立場で出会うか、どの立場になるか
悪と被害者と加害者
あなたが未読なら、一度ぜひ読んでみて頂きたい。
私も母からこの寮 美千子さんが他に出されている本もオススメされているので
そちらも読んでみたいと思います。
あふれでたのは やさしさだった 奈良少年刑務所 絵本と詩の教室 [ 寮 美千子 ]価格:1,100円 (2019/12/13 00:53時点) 感想(4件) |
私の中で去年すごく不気味で怖かったあの空間が灰色だとするならば
この本を読んで少し暖かな色も見えるようになってきた気がします。
HAPPY ENDにはまだまだ先は長いけれど
まだまだ今の日本ではENDになんてならないけど
それでも、 寮 美千子さんが信じる方向を私も信じたいと思います。
空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集 (新潮文庫) [ 寮美千子 ]価格:572円 (2019/12/13 00:51時点) 感想(16件) |
ありがとうございました。
Aÿâ♡
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