
泣いている少女がいました
来る日も来る日も
心には雨が降っていました
ある日風に乗って
一つの種が落ちました
涙に濡れて種は目を出し
時間をかけて
成長し蕾をつけ
いつの間にか少女はその様子に夢中になっていました
花が咲く頃には
少女はもうこの世界には「叶わない事」があると知っていました
また「叶わない事」が
他の何かを「叶える」のだとも気付いていました
だから雨の日は傘をさし
手には自分の意思を握り
変えられない世界を嘆き
拒否するのではなく
その世界に対峙し
色を足していく
そうすれば
今までにない世界になる
少女が足した色が世界と混ざり合い
どんな色が生まれるかは分からないけれど
雨の日には傘をさして
晴れの日には花を愛でて
そうして時間が経てば
絶対に泣いていたあの世界では見えなかった景色が
目の前に作られている
受け入れて#力
決意して#ソードのエース
混ざり合う#節制
今日の物語り

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